旅装ー雨具
出発までに2週間となった。旅装の中で最も重要な雨具を手に入れなくてはならない。
サックが青だから、青のレインウエアしようかと思って、新宿の好日山荘へ行った。
私のコンセプトは、山へ行くのではないから、町で着て、パブに着て行ってもおかしくないというものであった。
一般にゴアテックスが圧倒的人気と実績を誇っているのでこれを選ばないという法は無い。
しかし、ゴアテックスは高く、なかなか値が下がらない。ブランド物は高いので、結局好日山荘オリジナルを買うことにした。
青は地味で風景に溶け込んでしまうおそれがあるので、緑の反対色のオレンジと二つの候補を挙げて試着することにした。アテンドしてくれたのは色白の娘さん。私が山ではなく平地を歩くのだと言ったら、車に気つけてくださいね、といったので、言下に、選択が済んだ。トライバーへの警戒色、オレンジと決まった。
徒歩旅行の大ベテランのあるきすさんの忠告の中にも、車に気をつけなさいと注意があった。
これで決まり。命が惜しいわけではないが、交通事故に巻き込まれると家族が迷惑する。スタイルとかデザインとか言っておれない。統計によると、東京の降水量の較べて、アイルランドは雨が少ないのだが、人は皆アイルランドは雨が多いという。雨の中でもこのオレンジだときっとドライバーに注意してくれることだろう。
足元締めるスッパッは雨具のズボンが黒なので、黒っぽいものにした。
先日、15年以上前に使っていた、ロング・スパッツやショート・スパッツを取り出してみたら、ジッパーがおかしくなったりして、使いものにならず哀しい思いをしたところだ。月日の流れに気付かずに、ふと取り出してみると、それが朽ちたり、時代遅れになっていることを知るのは老いの悲哀である。
好日山荘の帰りに、西口のヨドバシカメラに少し向こうの、「世界堂」へスケッチブックを買おうと行ったら、文房具ばかりで、絵の用具は売っていないと言う。
歳をとって思うことは、余り変えないで欲しいということである。そこへ行けば、いつもの**があるということで自分の生存が確かめられる。それが、何がしかの理由によって変えられると、浦島太郎になってしまう。
帰ってきて、また、試着して、鏡の前へ立った。出発までに一度雨の中を歩いてみたい。
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