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2008年12月の3件の記事

2008年12月27日 (土)

W.B. イェイツ (2)

イェイツの詩の中で有名なもの一つに「When You are Old」かある。確かジョン・アービングもある小説で引用していたと思うのだが、どの作品か思い出せない。原詩は簡単なもので、下に掲げておくが、和訳も沢山あって、インターネットでも見ることが出来るので、真面目な方はそれをご覧ください。例えばhttp://homepage3.nifty.com/kukkie/natu2.html
出来れば原詩の口の中で転がして欲しい。

パロディ風の拙訳を書いておきます。

お前がばあさまになって
韓流ドラマを見ながら
コクリコクリとするようになったら
この詩を読んで欲しい

思い出してご覧
お前の目が潤み輝き
楚々とした身のこなしに
多くの男たちが言い寄って来た頃のことを

だが ひとりの男がいて
お前の魂の遍歴と
しみの増える悲しみを
共にした

テレビの前でうつらうつらしながら
つぶやくがいい
「愛は飛び去り
山をこえて
星のかなたに隠れてしまった」と

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
When You are Old

When you are old and grey and full of sleep,
And nodding by the fire, take down this book,
And slowly read, and dream of the soft look
Your eyes had once, and of their shadows deep;

How many loved your moments of glad grace,
And loved your beauty with love false or true,
But one man loved the pilgrim soul in you,
And loved the sorrows of your changing face;

And bending down beside the glowing bars,
Murmur, a little sadly, how Love fled
And paced upon the mountains overhead
And hid his face amid a crowd of stars.

W. B. Yeats

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イェイツ30歳の頃の詩である。

#45

2008年12月22日 (月)

12月19日の朝日の天声人語に次のような文章が出た。
「先ごろの本紙で、チョウの写真に目を奪われた。岐阜県で捕獲され、目印をつけて放たれたものが、40日後に奄美大島で確認されたという。千キロを超す旅の果て、美しい羽はすり切れ、破れ団扇(うちわ)のようだ▼このアサギマダラは春には北へ、秋には南に下る「渡り」で知られる。夏の高原ではふわふわと、あまり羽ばたかずに舞う。ところが、いざ渡りとなるとギアが入り直すらしい。移動は片道切符で、旅先で生まれた子孫が逆コースをたどる。日本―台湾の2千キロを飛ぶことも珍しくない▼渡る理由は諸説あるが、かれんな姿からは信じられないたくましさだ。翻って、私たちの力はどうにも情けない。飛べず、ろくに泳げず、敏捷(びんしょう)性や走力は霊長類でも並以下だろう・・・」
あの小さな蝶が千キロを旅するのだから、私のアイルランドど700キロの旅なんて、お話にならないくらいささやかな試みなのである。
何千キロも旅する渡り鳥、回遊魚・・・人の営みなんて大したことはない。
鳥も魚も蝶もその目的を知らない。人間だって目的がなく動き回っているのだ。
蝶といえば荘周胡蝶の夢、
昔者、荘周夢に胡蝶と為る。
栩栩然として胡蝶なり。
自ら喩しみ志に適へるかな。
周なるを知らざるなり。
#44

2008年12月 2日 (火)

行脚掟(あんぎゃおきて)

Edokyoikuryoku_3 高橋敏『江戸の教育力』(ちくま新書)は寺子屋、若者組、図書館などを具体例を示しながら、江戸期の教育の一端を分りやすく書いた好著である。俳諧のネットワークがあって、雲水のように旅からた旅を続けている俳人が珍しくなかったことも分る。その中で船津午麦という人が、安政4年(1857)に、そのような行脚の旅に出るに際しての、自戒の『行脚掟』というものが残っていて、掲載されていた。

その中から、私の自戒としたいものを写して置く。

一、一宿なすとも再宿すべからず、樹木石上に臥すともあたためたるむしろと思うべし

一、腰に寸鉄たりとも、帯びずべからず、そうじて物の命をとることなかれ

一、馬駕籠に乗事なかれ、枝の枯杖を己が痩脚と思うべし

一、山川旧跡親しく尋入すべし、新たに私の名を付る事なかれ

一、一宿一飯の主もおろそかにおもうべからず、さりとて又媚諂ふ事なかれ

一、船銭茶代をわするべからず

photo by shigeko

#43

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